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2019/12/23

事業承継問題について

日本の中小企業・小規模事業者を取り巻く、事業承継問題について考えたいと思います。


中小企業経営者の年齢は47歳から66歳へと、この20年間でピーク年齢が上がってきました。これは確実に「世代交代が行われず」経営者の年齢が増加傾向になっている結果であると思われます。現在は約22万人、20年前で約18万人がピーク年齢の人数となっており、ほぼそのままスライドしていると考えられます。
一方で引退の年齢はどうなっているのかを見てみると、中規模企業で67.7歳、小規模事業者では70.5歳となっています。このままいくと2020年には、数十万の団塊経営者が引退時期にさしかかると言われている所以です。社会的に相当大きなインパクトを与える課題になることは間違いなく、それはもう、目前に迫って来ています。廃業予定者の割合は、実に法人経営者で3割が廃業を予定、そして、個人事業者では7割が廃業を予定しております。理由は、後継者難(子どもに継ぐ意志が無い、子どもがいない、適任者が不在)によるものが全体の約29%を占めております。


事業承継の形態はどうなのだろうかというと、直近10年では法人経営者の親族内承継の割合が急減し、従業員や社外の第三者といった親族外承継が6割超に達してきました。このように、従来のような親族内承継だけでなく第三者も含めた親族外承継も併せて促進していく必要があると言えるでしょう。
これらの課題の取り組み・解決は非常に重要であり、社会的意義がありますが、国の施策は、どうなっているのでしょうか?具体的に、もう少し掘り下げて状況を確認してみることにしました。


制度面では、事業承継に伴う税負担の軽減や民法上の遺留分への対応など「事業承継円滑化」のための総合的支援策として「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」が平成20年5月に成立しております。その一つとして「非上場株式に係る相続税・贈与税の納税猶予制度」があり、実績は、少し古いデータですが、相続税では959件認定されており、贈与税については、626件が認定されております。(~中小企業庁~平成28年9月末現在)


これは、対象を親族外後継者に拡充(平成27年1月施行)されたことから、 一定効果があったように見受けられます。
課題となる、中小企業の事業の継続を通じた雇用の確保や地域経済の活力維持を図る観点から「後継者が、経済産業大臣の認定を受けた非上場中小企業の株式等を先代経営者から相続又は贈与により取得した場合、相続税・贈与税の納税が猶予される」制度が活用されているわけです。
雇用確保要件が、新事業承継税制では一般の事業承継税制とは異なり、緩和されています。その面で、更に使い勝手が良くなったと言えるでしょう。但し、雇用確保の要件が完全撤廃されたというわけではなく一定の手続きを要しますから、注意が必要です。その点につき、専門家のアドバイスは必要になってくると思われます。


上記制度以外にも、民法の特例の適用や金融支援など経済産業大臣の認定を受けた中小企業者等に対して特例制度が設けられておりますが、これらについては、次の機会に言及することに致します。
このように国を挙げて課題に取り組んでおり、我々専門家もこれら制度を活用し、この社的意義を担っていきたいところです。


山下