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2023/06/05

金融機関の融資スタンス

先日の日経新聞に、地方銀行が法人向け融資を検討する際、融資先の企業に経営者保証を求めない動きが広がっているとの記事が掲載された。

これは、法人代表者を連帯保証人とする条件にて原則取り扱われていた法人融資が、今後は連帯保証人をつける事を条件とせず、信用補完が必要な場合などのやむを得ない事情がある時だけ、本部(審査部)の承認を得る事により連帯保証人条件を付与する事が可能となる体制への変更を意味する。

この体制変更により、法人代表者の債務に対する心理的な負担感が軽減され、中小零細企業の資金調達の可能性が広がるという事である。
確かに、融資を受ける側から見れば、法人代表者が連帯保証人とならずに融資を受けられるのだから、銀行に融資の相談をし易くなるだろう。好ましい方針転換である。

一方で、融資をする立場である金融機関は、法人融資における与信判断を、基本に立ち返り行わねばならなくなったという事である。
例えば、将来の事業収益が返済原資となるような(業績に依存した)設備投資への融資の場合には、返済期間における事業計画を吟味し、返済に問題のない収益を確保できるのかについて、より正確な検証が求められる。つまり、この検証がきちんと出来ていれば、法人代表者の連帯保証付与という信用補完は必要なくなるという事である。

昨今、銀行員の業務はAIに取って代わられると言われているが、正確な検証に不可欠な実態把握は、人が現場を見てこそ吟味できる事である。銀行員が過去の職種とならぬよう、現役銀行員の方々は努めて欲しいものだ。

板谷